授業日誌
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都立入試を解いてみた②
引き続き、都立入試の感想をお話しします。社会大問1ルートマップの問題がややわかりにくかったですが、問2・問3は簡単でした。世界地理知識だけで戦おうとすると迷走しがちですが、文章をよく読めば解きやすかったです問1:説明文に気候の特徴が明記されているため、雨温図の読み取りができれば解決。問2・問3:モロッコ、ブラジルがやや迷いどころでしたが、「海峡に面した都市」「自国で産出する鉄鉱石」などのヒントから正答が導けました。問3は「航空機産業」をヒントにすればクリアできるはず。日本地理問1:例年通りの自然環境問題。山脈の位置や降雪、黒潮、カルデラ、水不足などのキーワードで解決。問2:山形と山梨は果物の生産が似ている印象ですし、モンテディオ山形とヴァンフォーレ甲府の力の拮抗具体を考える(※分かりますか??)と悩ましい問題でした。設問をよく読むと資料Ⅲに「観光農園年間売り上げ金額」の記述があるので、きちんと読めば大丈夫。計算が不要な資料問題で親切でした。問3:記述問題。「交通の利便性の変化を移動手段に着目して述べよ」…移動手段に触れずに交通の利便性を説明する人はいないのでは?設問がまどろっこしい。歴史問1:簡単だったのでコメント不要。問2:元禄文化と化政文化で迷う…入試だから仕方ないが、個人的にはどっちでもいい気がしてしまう。問3:記述問題。政府が日本画と西洋画の学校を多く設置したら、それらの作品が増えるのは当然。…ということは、浮世絵文化は政府によって衰退した?なんでもかんでも西洋化を進めた明治政府の罪は重い。問4:国家総動員法、戦後の民主化はクリアできそうだが、高度経済成長と大阪万博は少し迷う。公民記述以外は知識で対応可能。安心して解答できる。記述問題は「テレワーク」の影響をどう捉えるかが悩みどころ。模範解答が疑問。設問からは「労働力の減少をICTが補える」程度しか書けないが、テレワークと人口推移って関係あるのか?大問6最初の世界地理以外、出題の雰囲気が変わった印象。問1はやや難しかった。歴史を2年半かけて学ぶのに、公民は学校によっては3年生の2学期終盤から学習開始。それで同じ配点なのは納得いかない。ただ、公民が簡単だったので、バランス的にはこれでいいのかも。私の主観と塾生の自己採点を踏まえると、例年並みの難易度だったように思います。理科文系の私にとっては鬼門。とにかく情報量が多く、文字処理が苦手な人にとってはページを開いただけでため息が出る。今年は計算問題が多め。意図的に計算対策をしなかった人には涙も出る。個人的にはボーリング調査が出てきた時点で脱力。大問1密度・圧力の計算は概数で求めるなど工夫ができたので、厳密な計算は不要でした。大問2湿度の設問が独特で、やりにくかったです。「公式に当てはめる」計算対策では限界があったように思います。大問3中1地学の出題。覚えることを覚えていれば解けるが、「ちゃんと覚える」のがそもそも大変。まあそれでも暗記で片付く問題が多かったと思います大問4中3生物。情報が多くて圧倒されるが、結局「ちゃんと覚えていれば解ける」問題。ここで点数が取れないと厳しい。大問51・2・4は簡単。3の計算が難問。中2の化学計算は難しいと分かっているので想定内。焦ってはいけない。大問6情報の取捨選択ができれば基本問題。ただし、読解力が必要なので、理科の知識がないと解けないのかなあ…社会と同様、完答問題が多いのが不満。一見難しそうに見えるが、解いてみると意外と素直な問題が多いような気がします。塾生の自己採点を見ると、例年よりやや難しめの印象。総評理科も社会も情報量の多さが難しさの要因。毎年感じるが、一問5点・4点の「完答問題」にするくらいなら、選択肢増やして偶然正解を防ぐとか、配点を工夫して問題数を増やすとか、やり方はあると思います。5教科トータルで考えると、例年並みの難易度だったのでは。ボーダー付近の受験生が合格できることを願いつつ、定期テスト対策をしながら合格発表を待ちます。西東京田無の個人塾稲塾
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都立入試問題を解いてみた①
都立入試の問題を解いてみた都立入試が終わったので、塾講師らしく入試問題に挑戦してみました。合格発表までに、大手塾には書けない主観だらけのレビューをお届けします。…毎年、多くの学習塾が入試の講評を発表しますが、どれも似たり寄ったりの無難な内容ばかり。そりゃ、専門家が分析すれば結論が似るのは当然ですが、実際に試験を受けるのは中学生です。専門性が高くなるほど、現場の生徒たちの実感とはズレてくることもあるわけで。私も長年この仕事をしていますが、分析専門ではありませんし、そもそも文系なので数学の知識は偏っています。だからこそ、大手のレビューとは違った視点から語れるかなと思います。このブログをどれだけの人が読んでいるかは分かりませんが、せっかく解いたので爪痕を残しておきます。数学平面図形の3問目と空間図形の2問目が難しかったですが、例年通り合計で10点。この2問を仕留めるよりも、見直しを優先した方がよかったでしょう。セオリー通りです。ここ数年、私にとって図形は易しめ、関数が難しめでしたが今年は逆。その先入観で臨んだ人がいたとしたら焦ったかもしれません。「空間図形は最近簡単」と言っていた自分を反省しつつ、幸いにも問題の雰囲気が難しそうだったので、数学が苦手な子は迷わず捨てられたはず。中堅以上の高校を受ける人にとっては、式の証明関数の3問目空間図形の1問目が勝負の分かれ目だったように思います。式の証明は数字がややマニアックでしたが、迷わず進めた人は正解できたと思います。特に難易度は高くないです。英語ここ数年、長文が読みにくい自由英作文が書きにくいという状況でしたが、今年は比較的解きやすかったように思います塾生の自己採点を聞いていても、解きやすかった様子。※これで平均点が低かったら、今年の塾生の英語力が高かったということに😀自由英作文のテーマは「もっと練習したいこと」。こんなの「英語を勉強する」「毎日サッカーを練習する」みたいな王道パターンでサクッと解決できたはず。…個人的には、こういう問題で「優秀かどうか」を測るのは疑問。だって、生成AIに頼めば一瞬で書ける内容ですよ?こんな問題が解ける人を評価する試験でいいのか、そろそろ考え直すべきでは?長文読解も例年通りの難易度、長さ、展開。自由英作文で時短できれば、時間内に解けたはず。ここ数年、英語はやや難しめだったので、今年は受験生にとってありがたかったのでは?国語すみません、あてにならない思うので特筆しません😞塾生の平均点を見る限り、例年通り易しめだったようです。次回予告文が長くなるので、理科と社会は近日中に。読んでくださる方がいたら嬉しいです!西東京市田無の個人塾稲塾
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「調べる」を考える
わからないことは調べる!まずはそこから「わからないことは聞く」とはよく言いますが、私はいつもこう伝えています。「わからないことは、まず調べる。調べてわからなかったら聞く」聞くことはもちろん大事。でも、すぐに誰かに頼るクセがつくと、自分で考える力が育ちません。逆に、わからないことをそのまま放置するのは論外。これはもう、ただの「思考停止」です。じゃあ、どうするのが正解か?①わからないことはメモする②まずは自分で調べる③それでもダメなら、聞くこれが基本です。「調べる」ってどうやるの?「調べるって言われても、何をどう見ればいいかわからない」そんな声もよく聞きます。でも、答えはシンプル。📖教科書を見る!📌単元のポイントをチェック!英単語なら巻末や単元冒頭にまとまってるし、数学なら公式が載ってるはず。社会や理科も、キーワードを見れば関連情報が出てきます。そして大事なのは、「調べたら終わり」にしないこと。答えを書いて◯をつけるだけでは、すぐに忘れてしまいます。✏ノートに書く→2~3日に1回見直すこれを続けるだけで、驚くほど定着します。スマホは味方か、敵か?中3はこの習慣がよく身につきました!ノート作りが上手です😀でも、1・2年生はまだまだ。「わからない問題に出くわすとフリーズ」「とりあえずGoogle先生に聞いてみる」うーん、特に後者は危険。ネットの情報が多すぎて、結局どれを信じていいかわからなくなるパターンです。ていうか、答えをググるなら、解答集を見た方が早くないですか?どのみち「覚えなおす」という作業は必要なので、時間の使い方を間違えちゃダメ。スマホを上手に使えれば最強のツールなのに、今はまだ「おもちゃ」になってる気がします。とはいえ、「使うな!」と言ってしまうのも違う。どうせ使うなら、ちゃんとした調べ方を身につけるべきなんです。やっぱり「教科書」最強説最近、少しずつですが、教科書を使う生徒が増えてきました。これ、すごくいい傾向です。なぜなら、教科書準拠で勉強してるんだから、教科書を見れば大体のことは解決するから。しかも、ただ答えを探すだけじゃなく、周辺の情報まで拾えるのが強みです。次のステップは、「学校の授業ノート」や「プリント」を活用することですね。…と言い続けて、1年生に「ノート持ってきて」とお願いしてから2週間。いまだに手に入らず……😅まぁ、地道にやるしかないですね!💡まとめ💡✅わからないことは、まず調べる!✅教科書やノートを最大限に活用する!✅調べたことはメモ&復習で定着させる!✅スマホは「おもちゃ」じゃなく「ツール」として使う!「聞く力」も大切だけど、「調べる力」も同じくらい大切。これがしっかり身につけば、勉強だけじゃなく、将来社会に出ても役に立ちます。さぁ、今日も「まず調べる」習慣、始めていきましょう!西東京市田無の個人塾稲塾
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「漢字信仰」を疑う
目的を考えてから勉強しよう!勉強の王道は「基本の理解・暗記→問題演習→振り返り」です。でも、気を抜くと「勉強=問題演習」になってしまう人、意外と多いんですよね。「とにかく問題を解いて、赤で答えを書き写して終わり!」「提出物を出せばOK!」みたいな感じで、とりあえずやることが目的化しちゃう。これが体に染み付いてしまうと提出物でもないのにわからないかった問題、間違えた問題を赤で答えを書いておしまい…みたいなことになってしまいます。確かに、問題集が進むと「勉強した感」は得られるんですが、そもそも何のために勉強してるのか?を忘れちゃうと、本当に意味がなくなってしまいます。「漢字崇拝」に異議あり!そんな「目的を見失う勉強」の典型が社会の語句暗記です。テスト勉強の基本は「まず語句を覚えること」。それ自体はいいのですが、ここで「漢字で書けないとダメ!」問題が発生します。何だか漢字にこだわる大人の人、多いですよね。漢字じゃなきゃダメですか?漢字の力は国語の授業とか漢検とかで鍛えてください。なんて思うんですが…漢字が苦手な人にとって、これはなかなかの試練。だって、歴史の語句って常用漢字じゃないものも多いですよね?「墾田永年私財法」に始まり「琵琶法師」とか「征夷大将軍」とか「平等院鳳凰堂」とか…読みならまだしも、書くとなると「えっ、これちゃんと書ける??」ってなる人、多いはず。でも、そもそもこれは歴史のテストなのか?漢字のテストなのか?って話です。小学校の頃、「習ってない漢字は使っちゃダメ!」なんて伝説的な迷言を残していた先生いませんでした?なのに中学生の定期テストになると「漢字で書け!」って言われる。公教育、どうなってんだ??ちなみに入試はマーク試験が主流ですよね。漢字が苦手な子にとっては、語句を覚えること自体のハードルが無駄に上がってしまうんです。漢字の制限を外したら、覚えやすくなった!そんなわけで、うちの塾では「漢字指定ナシ」にしました。もちろん、学校のテストでは減点される可能性があることは伝えていますが、まずは内容を覚えないと意味がないので。すると、暗記テストのスピードも正確さも段違いでアップ!ちゃんと語句の意味まで理解できるようになったんです。やっぱり、「漢字で書くこと」にこだわりすぎると、本質を見失う」んですよね。もちろん定期テスト対策なので漢字を覚えるのが得意な人は漢字で覚えた方がいいです。でも苦手な人にとっては漢字というハードル、ものすごく高いんです。もちろん、日本語を使う以上「読む力」は必要ですが、歴史を学ぶときに最優先すべきは「その出来事が何だったのか」です。そのハードルを下げるだけで、学習効果は大きく変わる。この違い、もっと多くの人に気づいてほしいなと思います。西東京市田無の個人塾稲塾
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校長会資料から考える
3学期の始まりは「校長会調査」とともにやってきます。進学研究会様、いつも丁寧な資料のご送付ありがとうございます。さて、世間では「私立の補助金の影響で都立の倍率が下がっている」との話がちらほら聞こえてきます。うーん…本当にそうでしょうか?確かに全体的に見れば倍率は下がっているかもしれませんが、実際に現場で生徒たちと向き合っていると楽観視できる雰囲気は感じません。個人的には「魅力的な都立高校」を目指す改革よりも、定時制や通信制の拡充といった、より間口を広げる政策のほうが必要だと感じていますが…その話はまた別の機会に。さて、稲塾の生徒さんたちが志望する高校の倍率は、例年並みか、やや低めといった印象です。ここで気をつけてほしいのは、倍率が1.1倍や1.2倍だからといって「低いからラッキー!」なんて油断してしまうこと。たしかに数字だけ見ると低めに見えますが、冷静に計算してみましょう。志願者数から定員を引いてみると、1.1倍でも30人から40人が不合格になるんです。これって、公立中学校の1クラス分の人数ですよ!「えっ、そんなに落ちるの?」と驚いた方もいるのではないでしょうか?倍率の数字に惑わされず、実際に何人が不合格になるのかを意識してみてください。そうすると、目の前の勉強にもっと集中できるはずです。とはいえ、決して高倍率ではありません。進学研究会さんが出しているボーダーラインをしっかり目指して勉強を進めれば、きっと結果はついてきます。受験ではありますが、他人と比べず自分の課題と向き合いましょう!倍率や周囲の状況に振り回されず、自分自身の目標をしっかりと見据えて、残り1ヶ月、全力で頑張りましょう!応援しています!西東京市田無の個人塾稲塾